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各界の声

万博をきっかけに、関西観光の次のステージへ
~関西観光の本番は、万博の先にある~

服部 真樹 氏

国土交通省 近畿運輸局長

 2025年の大阪・関西万博は、関西の魅力を世界に広く発信する大きな契機となりました。この賑わいや関心を一過性のものに終わらせることなく、地域に根差した観光の力として着実に定着させていくことが、いま私たちに求められています。万博後を見据えた持続可能な関西観光の実現に向け、取組をさらに前に進めていかなければなりません。

 2025年の訪日外国人旅行者数は約4,268万人、旅行消費額は約9.5兆円と、いずれも過去最高となりました。インバウンドは、人口減少が進む我が国において、地域経済を力強く支える成長エンジンとして、その重要性を一層増しています。

 一方で、需要の急速な回復と来訪の集中は、人手不足やオーバーツーリズムといった課題を顕在化させています。関西においても、大阪・京都への集中が住民生活や観光客の満足度に影響を及ぼしかねない状況にあり、地方誘客の推進と分散が求められています。量の拡大に加え、地域の特性を踏まえた誘客や受入環境の充実など、質と持続性を重視した観光へと転換していく必要があります。

 本年3月には「第5次観光立国推進基本計画」が閣議決定されました。これはインバウンドの戦略的な誘客と住民生活の質の確保の両立とともに、国内交流・アウトバウンドの拡大と観光地、観光産業の強靱化が柱となっています。近畿運輸局としても、上記基本計画に基づいて2030年度までの5年間の関西の観光振興の取組方針を示した「関西あったかプロジェクト」を策定しました。
 本プロジェクトは「つながって、触れて、もっと好きになる『あったかKANSAI』」をコンセプトに、来訪者数の拡大にとどまらず、観光を通じて地域と継続的に関わる関係人口の創出を目指し、関西各地の文化や自然、食といった観光資源を広域的につなぎ、テーマ性のある周遊を促進することで来訪の分散と滞在の質の向上を図ることを目的としています。そのためにも、広域連携DMO(観光地域づくり法人)である関西観光本部が司令塔となり、各地の地域DMOとの連携や戦略的誘客、DMO人材の育成を行っていけるようしっかりと支援してまいります。

 今後、関西ではワールドマスターズゲームズ2027関西や大阪IR開業など、世界から再び注目を集める機会が控えています。万博を契機に生まれた関心を持続的な交流へと結びつけ、関西が選ばれ続ける地域となるかどうかは、まさにこれからの取組にかかっています。行政、観光事業者、交通事業者、そして地域住民が同じ方向を向き、それぞれの役割を果たしながら連携を深めていくことが不可欠です。近畿運輸局としても、関係者の皆さまとともに、万博後の関西観光を着実に発展させてまいります。

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