鳥井 信吾 氏
大阪商工会議所会頭

大阪・関西は、昨年開催された万博を契機に、国内外からの注目が一層高まりました。万博を通じて生まれた多様な分野における国際交流や新たなビジネス機会は、新たなつながりを生み出し、閉幕後もさまざまな形で受け継がれています。
昨年の訪日外国人旅行者数は初めて4,000万人を超え、その勢いは続いています。1~3月の訪日外国人旅行者数は2年連続で1,000万人を突破するなど、引き続き高い水準にあります。今後も2030年の大阪IR開業等を見込み、航空需要がさらに高まるものと考えられます。関西国際空港では6月に第1ターミナルの大規模リノベーションが完了し、受入機能の強化が図られるなど、将来の需要拡大に向けた取り組みも進められています。関西3空港においては、人やモノ、ビジネスをつなぐ空のゲートウェイとして関西の成長を支える役割が一層重要になっています。
都市部においては新大阪を中心とした広域交通ネットワークの強化や夢洲周辺のインフラ整備など、鉄道・道路・港湾等が連携した基盤整備が進められています。関西3空港をはじめとする広域交通インフラと都市機能が一体となることで、観光・ビジネス双方の需要を取り込み、大阪・関西全体への経済効果の波及が期待されます。
こうした人の流れを地域の活性化につなげるためには、地域が持つ魅力を磨き上げ、発信していくことも重要です。大阪商工会議所では、大阪都心南部(難波、新今宮、阿倍野・天王寺・上本町エリア)と大阪府南部(泉州・南河内エリア)を「グレーターミナミ」と位置づけ、その魅力の発掘と発信に取り組んでいます。関西国際空港からのアクセスに恵まれたこの地域には、豊かな自然や歴史、文化、食など、多彩な魅力が広がっています。これまで、地域の食の魅力を一体的に発信する企画列車「グレーターミナミTRAIN」の運行や、万博の海外パビリオン関係者等を対象にした観光モデルツアーの実施、地域ブランディングをテーマとしたシンポジウムの開催など、地元の商工会議所や自治体、観光振興団体、企業、大学・専門学校等と連携して取り組みを進めてまいりました。
大阪商工会議所は、本年度より3か年の中期計画「共に創る やってみなはれ! 大阪プラン」をスタートさせました。国内外の企業、行政、大学、住民など多様な主体をつなぎ、社会実装を後押しするため、「共創」を促進する仕組みづくりと実践を推進してまいります。万博によって高まった大阪・関西への関心を追い風に、関西3空港をはじめとする広域交通ネットワークや地域の魅力を最大限に活かしながら、挑戦と共創を重ね、大阪・関西のさらなる発展に貢献していきたいと考えています。